寺内ダムを越え
森の細い道を抜けると
澄んだ空気に変わる
視界が開くとタイムスリップしたような古民家が点々と見える静かでのどかな場所
川を流れる水の音
木々の葉を揺らす風の音
主役のように鳴く鳥の声
自然の恵みが豊かな場所
山間地だからこそ味わえるおいしい農産物
山菜や果物などを活かした手作りの田舎料理
歴史を紐解けば、天皇家にもつながる物語があるこの地
なぜここにこのようなものが?と、世界でも貴重なものが存在する不思議な場所
人が個性をもって生きるように、生活そのものが多様性に溢れている
「たかきんしゃい」とは
方言で「高木(たかき)」と「きんしゃい(おいでよ)」を組み合わせた造語
平成29年九州北部豪雨で甚大な被害を受けた地区の一つです。
未だ地区内のあちこちで復旧・復興が進められている状況です。
人口も半分以下に減ってしましましたが、いつしか、またにぎやかな声が聞こえる地域をめざして頑張っています。
そんな高木(たかき)へ、ぜひ足を運んでほしいと、思いを込めています。
概要
位置
朝倉市の北東に位置する山里
面積
44㎢
・朝倉市(246.73㎢)の18%を占める市最大の地区
・小郡市(45.51㎢)とほぼ同じ大きさ
・山林がほとんどを占める中に、黒川と佐田の2大地区があり、
さらにそれぞれ8地区と7地区 計15地区(集落)が点在している
標高
250~560m(鳥屋山 標高645m)
人口
約190人(平成29年の北部九州豪雨災害時は320人)
福岡県朝倉市で、最も過疎化・高齢化が進む場所 高齢化率約65%
特産物
高木梨・果樹・野菜・水稲
平成29年九州北部豪雨
7月5日降り出した雨は、次第にひどくなり、朝倉市の山間部を襲いました。
高木地区の黒川北小路の雨量計にて、降り始めから9時間で1,000mmを越える記録的雨量を観測しました。
地区のいたるところで土砂崩れが発生し、50世帯を超える家屋や、生活の糧となる田畑が流失、そのほか、土砂の流入や浸水被害を受けました。
被災当時、高木地区に繋がる道路は全て崩落し、孤立状態となり、当時、地区内にいた100名を越える住民がヘリコプターにより救助されることになりました。
地域内の主産業である梨畑をはじめ、多くの田畑が流失し、経済的損失も大きく、やむを得ず地区を去る方もいらっしゃいました。残った方々の中でも、現在も復旧に向けた工事のと途中であり、元のように戻るにはまだ長い時間が必要です。
高木地区は、ホタルの名所でもありました。
「杉の木にとまるホタルがクリスマスツリーのように光る」
「ホタルの光の瞬きがオーロラのように流れる」という表現が残るほど、知る人ぞ知る、隠れたホタルの名所でした。
しかし、そのホタルたちも、一夜にして流されてしまい、今は数えるほどに。
生き残ってくれたホタルたちが、以前の様子を取り戻せるようにと願っております。